スタッフ会議
私は普段は掃除をしに行くだけだけれど
昨日は 入居者さんが風邪による発熱で 作業所に行かなかったので
彼女昼食作りと 付き添いで ヘルパーに入らせてもらった
偶然用事がなかったので 入ることができた
結局 おなかがすかないということで昼ごはんも作らなかったし
ずっと 個室で寝込まれていたので なんだか ぶらぶらと過ごした
でも 誰かがいないといけないので 「いる」ことが私の業務だったのだった
一月に一回 グループホームのスタッフ会議に参加させてもらっている
毎回 一ヶ月の入居者さんの様子や それに伴う問題点 留意点などを話し合う
やはり 大きな問題は 女性に異様な関心を示すFさんの対応だ
今年に入って 男性職員が彼の入浴と朝の送り出しに付き添うことになった
男性がいれば 彼は自分のすべきことをやっていく
女性職員が 今まで甘やかしたというわけではないが
結果 そう見られてしまうことが すこし悔しい気もする
聞けば彼のお母様も軽度の障害をお持ちで
息子をいつまでも赤ちゃん的に見てしまってきたため
彼が大人としての自覚をもちにくくなっていることがわかった
また お母様がうまく愛情を伝え切れなかったため
慢性的に母子分離不安からくる情緒不安定も持っているようだ
そういう生い立ちのために 社会性がうまく育たず
いろいろな作業所などで 暴力にもあってきたらしかった
母親に対する甘え 女性対する興味 コミュニケーション不足
それらが30年の間 ずっと彼の中でごちゃ混ぜになってしまっているのだろう
はじめて親元を離れて 共同生活に入って
今回 すごく悪い形で それらが出てきてしまったのだろう
男性職員が男性としての女性との接し方を指導していくことで
女性にすぐに手を出してしまうような行為は抑えられているけれど
そのかわりに 指しゃぶりやオムツの使用など 退行がはげしくでている
うまく社会になじめるようになるまでには時間がかかりそうである
具体的行動については 男性職員の対応指導を続行するしか
当面の手立てはないだろうということになった
根本的な人との関係性の正常化 花を育てるように 時間がかかるだろう
女性ばかりに目が向かないように 彼が熱中できるものをみつけていくこと
私たちは 母親にはなれないけれど みんなで彼の心をうけとめ
彼が一人の人としての自覚を持てるように 応援していこうということになった
二時間の間 ほとんどが彼についての話だった
偶然見つけた仕事先だったけれど すごくいい場所に出会えたと思える
職員さんたちが みんな誠心誠意で
入居者さんのことをよりよい方向に持っていこうとする熱意を感じる
私は 息子たちが小さいときに使ったレゴを 提供することにした
手先を動かして 何かを作っていくこと・・・・そうすることで
一生懸命になれるもの 自分自身で自分の心を満足させてあげられること
そういったものを探す きっかけになればいいと思う
by runjiro | 2007-01-18 01:04 | ヘルパーのお仕事